まっきんのブログ

衝動高めの学生の【神戸街ブラ】【日常】【珍スポ巡り】

ホストマザーにお金を騙し取られそうになった話

 

 

 

2/14-3/14までわたしは1ヶ月間大学のプログラムでニュージーランドに留学してました。

 

 

その時はコロナウイルスっていう謎のウイルスが日本でも流行りかけていて、結構やばいんじゃね、私たち日本から出れるんかなって思ってたんですけど、無事出れました。

 

そしてなんやかんやでニュージーランドでホストマザーの陰謀にもあいながら無事帰国しました。

ホストマザーの陰謀。

すごい響きですね。

 

今日はコロナについても書きたいし、ニュージーランドで起こったマザーとの問題についても書きたいし、、ってところなんですけど、とりあえずマザーの陰謀について。

 

わたしはインド人でムスリムのホストファミリーの家に1ヶ月住まさせてもらっていました。

 

 

4人家族でマザーは専業主婦、ファザーはIT関連のインテリで、家はすごくお金持ちでめちゃくちゃ綺麗でしたが、そこのマザーが、大阪のおばちゃんも驚くぐらいの倹約家でした。

 

そんなマザーとの間に起こった3つの事件を書いてみます。

 

 

 

マザーの陰謀〜第一章〜

「ネバネバのバニラケーキ〜青カビを添えて〜」

 

ホストマザー(インド人)が、わたしを歓迎してバニラケーキを作ってくれた。

1日目は、すごく美味しかった。

2日目も、おいしかった。

 

そして5日目にも....あの同じでっかいバニラケーキが朝ごはんに出た。

フォークでケーキを持ち上げると、ネバネバとした糸が引いていた。きっと砂糖を入れすぎたのだろう。

 

食べる直前、鼻に近づく黄色のケーキ。

うっ。納豆の匂いがする。一口食べてみる。

うん、そこまでまずくない。

でも、ケーキをよおくみてみる。

小さな小さな青い丸いものが何個か見えた。

 

「あ、あかんやつや....」

 

ここで全てを察したわたしは、「I'm full.(お腹いっぱい)」といって、ゴミ袋に腐ったネバネバ納豆ケーキを放り込んだ。

 

たしかに、わたしだけケーキを食べていたのはおかしかった。マザーも絶対おかしいとわかっていただろう。

すごく糸を引いていたし常温でタッパーに保存している5日目の手作りケーキなんて、危険薬物レベルのものではないか。

 

これでちょっとマザーが怖くなった。

 

 

マザーの陰謀〜第二章〜

「無知なわたしが払った20ドル」

 

 

その日は、生理1日目の夜だった。

わたしは少し心配しながらも、普通にシーツの上に横になってゴロゴロしながら、いつものようにスマホで暇を弄んでいた。

 

そしてそろそろ歯磨きしようか、と思って立ち上がったとき、気づいてしまったのだ。

シーツが、赤く血塗られていることに。

 

脳内ボイス「おおおおおおああああああああ!!やばい、やっちまった!ここは異国の地だ。シーツを汚してしまったら何されるかわからない。早く証拠隠滅をば!!」

 

と慌てて洗面所に駆け込み、自分の血をゴシゴシ落とそうとした。が、それも虚しい努力に終わった。

少し血の跡が残ってしまったのだ。

 

これはもう仕方がないので、濡れたシーツの下にバスタオルをひいてその日は爆睡した。(反省しろ)

 

そして、次の日。

真面目なわたしは正直に昨夜のことをマザーに話した。しかしその時、いらない事まで付け足してしまったのだ。

「昨日シーツを汚してしまいました。ソーリー。でも、もしクリーニングに行くなら、そのお金は払います。」と。

この時点では私はマザーは許してくれるだろうと思っていた。

 

しかし運が悪いことに、マザーはその日結構疲れていた。

そしてマザーが「何ドル払ってくれる?その値段はあなたが決めて。」

と言うのだ。

 

シーツのクリーニング代なんてわからないわたしは慌てて適当に「20ドル(1400円).....?」と答えてしまった。

そして、そのあとすぐに20ドルを払ったのだが、シーツはクリーニングに行かずに手洗いで済まされていたと思う。

 

なぜならその日、「あなたの下着も一緒に手洗いするから、洗って欲しかったらちょうだい。」

と言って実際に下着を手洗いしていたからである。

クリーニングに出すなら一緒に手洗いする必要ないし、多分シーツと一緒にわたしのパンツも洗ったのかなー、と思う。

 

 

めっちゃ、せこくない?

 

 

インド人もびっくりだよ、ほんと。

インド人にこんなことされたんだけど。

 

 

あとでネットでシーツのクリーニング代調べたら500円 って出てきた。

 

(払いすぎたーーーーー‼︎)

 

ちょっと損したが、仕方ない。ここは異国の地なのだから。むしろ1400円で済んでよかったと思おう。

 

 

 

マザーの陰謀〜最終章〜

「まさかのドライヤー代の請求」

 

真夏のニュージーランドだが夜は寒く、ドライヤーがないわたしは濡れた髪をそのままにして寝ていたので風邪をひいてしまった。

 

なのでそろそろドライヤーを買おうと思ってマザーに「この辺に良い電気屋さんないかな?」

と聞いてみた。

 

するとマザーは「電気屋さんで買うのは高いから私のを貸してあげるよ。werehouse(大手電気屋)のドライヤーはチープでだめだからね。」と言って親切にも自分のものを貸してくれた。

 

わたしはドライヤーを普通に買うつもりだったのでちょっと肩透かしを喰らった気分で、ありがたい気持ちと、え、いいのかな?という気分が半々だった。

 

そしてこの家にきて500回目ぐらいの安売りのthank youを連呼して部屋に戻ってしばらく経つと、マザーがドアをノックしてきた。

 

「ドライヤーを貸すって言ったけど、あなたが最初に払ったお金にはドライヤー代は含まれていない。その分の電気代を払ってちょうだい。値段はあなたが決めるのよ。」

と、信じられないことを言ってきた。

 

インド版ヤクザかな?と思いながらも、突然の金の請求に動揺したわたしは「オ、オーケー。払うよ。」

と言って、怖くなってすぐ学校に行った。

 

ここで前置きしておくが、わたしは一切のお金をホストファミリーに払う必要はない。

だって、もう親がその分のお金をきちんと支払ってくれていたのだから。

それはわたしも知っていた。

しかしこの突然の出来事にわたしはOKと言ってしまったのだ。でも絶対おかしいので、その場では払わなかった。

 

学校につくと授業中に、マザーからメールが来た。

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マザー「学校にはちゃんとついた?

わたし「ええ、運転ありがとう」

マザー「ドライヤーの件なんだけど、40ドルはどう?」

 

 

これを読んだ瞬間、時が止まりわたしの血は青く染まり、周りの声は遠くなった。

 

と言っても大袈裟じゃないほど、このメールには驚いたし恐ろしくなった。

マザーの何かを企んだような不気味な笑顔が脳裏を駆け巡った。

 

すごい問題を抱えてしまったと思い、友達に相談すると、みんな深刻そうな顔をして「学校の相談員に相談したほうがいいよ」と言ってくれた。

 

素直なわたしは相談員に全てを打ちあかし、彼女は私に「あなたは一切のお金を払う必要がない」と言った。

 

そのあと少し時間が経ってからマザーが流石に悪いことをしたと思ったのか、

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マザー「もうお金のことはいいから、気にしないで。今日はピザよ。」

私「今日は外で食べてきたほうがいい?(家に帰るのを先延ばしにしようとした)」

マザー「だめ。早く帰ってきて」

全然関係ないピザの話に持ち込んで無理やりドライヤーの件をなかったことにしようとしていた。

末恐ろしいマザー...!

 

その日、わたしはマザーに対する信頼感がぐらぐらに揺らぎ、彼女が恐ろしく思えてきて、涙を流しながら学校をあとにした。

 

わたしを温かく迎えてくれて、ケーキやらなんやら(腐ってたけど)作ってくれて、すごくよくしてくれたのに、なぜお金を請求してくるのか。

しかも2800円という金額である。電気代にしては高すぎるし、どう考えてもおかしい。

わたしがクリーニング代を払ったことで、カモだと思ったのか。

すごく悔しかったし、裏切られたようで悲しかった。

この悲しみは2日間癒えることはなく、マザーと一緒にピザを食べているときも憂鬱な気持ちでいっぱいだった。

 

この時点で、マザーの中ではドライヤーの件はなかったことになっているが、わたしの中ではもやもやした気持ちとマザーに対する不信感でいっぱいだった。

 

そして、時間がこのわだかまりを解決してくれると思っていた。

 

しかし、翌朝学校に行ってみると、なんと相談員が勝手にマザーに電話をしていたのだ。

 

わたしは、相談員がマザーに連絡するなんて思っていなかったし、ただこういうお金の請求があったということを学校側に伝えたかっただけなのである。マザーにやられ損では悔しいので、学校側にもそういうことがあったと把握しておいて欲しかったから相談しただけであった。

 

しかし相談員が連絡したことによって、私が学校にマザーのことを告げ口したようなことになってしまった。

これは帰ったら気まずくなるぞと思いながら重いドアを開けると、いつも「おかえり」と言ってくれるマザーの代わりに、ファザーが「おかえり」と言ってくれた。

マザーはというと、床に座ってしょぼくれた様子でニンニクの皮むきをしていた。

 

 

 

(ニンニクを15キロも買って、毎日毎日大量のニンニクの皮むきをすることがマザーの日課になっていた。)

 

そして晩御飯のときにはいつもは出ないオレンジジュースと、チョコレートとアイスクリームが出された。

最初にこの家に来た時と同じおもてなしをしてくれた。これはマザーにとっての反省の意味を込めたもてなしだったのだろう。

その晩、ずっとマザーは元気がなかった。

 

 

そしてわたしはその日からマザーとの間に心の壁を作るようになった。前までは家族と一緒に映画も観ていたが、その輪には入らず1人で部屋に篭って友達と電話をするようになった。

 

 

そのまま2人ともこのドライヤー事件に触れることなく、帰国の日が来ると思っていたが、そうではなかった。

 

帰国の前日、わたしはファミリーにアルバムと手紙を渡した。なんやかんやあったが、わたしはこのファミリーが大好きだった。

すごくわたしのことを気にかけてくれていたし、私のためにBBQをしてくれたり、休日にはビーチにも連れて行ってくれたからである。

 

 

そしてアルバムをあげるとすごくみんな喜んでくれた。

そしてその時、マザーがGoogle翻訳「ドライヤーのことはごめんなさい。」と打って私に見せたのである。

私は、まさかそのことを覚えていてくれていたとは、と思い嬉しいのと、直接自分達で解決せずに学校に相談してしまったことが申し訳なく、全ての気持ちが合わさって、

「No problem!(問題ないよ!)」を連呼し続けた。

 

直接マザーに話さずに学校に相談したことや、今までその事について触れないようにしてきたことが申し訳なかった、ということを伝えたかったが、言語の壁により伝えられなかった。

 

というか、それを伝える努力を放棄していた。

 

いっぱい誤解は生まれたけど、その誤解を解いてまでマザーと仲良くなろうという気持ちがなかった。あと2週間で帰るのに、めんどくさいことまでして自分の気持ちを伝える気にならなかった。

 

しかし最後にマザーに謝られた時、そのことをすごく恥じた。

 

やっぱり、あの事件が起こった日にGoogle翻訳を使ってでもいいから自分の気持ちをちゃんと伝えていれば、残りの2週間はお互いもっと気持ちよく過ごせただろうと思う。

 

 

 

そうした3つの修羅場がありながらも、なんとか留学でホストファミリーと一緒に1ヶ月を過ごし、人間の嫌な部分と、それを超えるほどのあったかい部分をみれました。

 

 

マザーとは今でも週2ぐらいでメッセージを送りあっています。

マザーは私のことが大好きなんです。

わたしはインドのサリーが気に入ったので2着買ったのですが、そのことをすごく喜んでくれていました。

マザーはすーごくケチなので、わたしを使ってちょっと儲けたろ、と悪い心が働いてお金を請求してしまったのだと思います。

でもすぐ、「気にしないで。」って言われたのに、わたしはたくさんの人にこのことを相談して学校にも相談したのでややこしいことになりました。

まあでもそれは悪くはないんですけど、直接自分で「お金は払わない」とはっきり言うべきだったし、あの事が起こってからも、気まずさを解消するチャンスはあったなあと思います。

 

 

留学は孤独で寂しかったけど、ホストファミリーと過ごす事で色々学べるし、行くチャンスがあれば行ってみたほうがいいかなと思います。

 

 

では。

受験お疲れ様でした。

浪人の方はすごく長い戦いだったと思います。親のプレッシャーとか友達のインスタのキラキラ投稿とかにも負けずに、勉強し続けたんですよね。お疲れ様でした。