最近、家の近くに穴場を見つけた。
小学生に人気の、あの場所だ。
その名も
「駄菓子屋さん」。
あーあ。スーパーには歩いて15分もかかるし、1番近いコンビニもそれぐらいかかる。本当に不便だこの町は。
と思っていた私に強烈な光がさした...
それは家から5分の
「駄菓子屋さん」。
いや、嬉しすぎてね。すいませんね。2回もイントロ始まっちゃってね。
初めにその店を見つけたのは2年ぐらい前だっただろうか。その時は「あ、駄菓子屋っぽい店があるジャーン」ぐらいにしか思っていなかった。
なんだか薄暗い雰囲気で看板もなく、しかも齢23という自覚がある私はその店に入ろうと思わなかった。
しかし、最近その店の前の自販機でアクエリアスを買った時に出てこなかったので、仕方なく店に入ると....
そこにはヤッターメン、ミヤタのドーナツ、10円のコーラ型のグミ、カメレオンの飴、、なにからなにまでが揃っていた。
うわ、なっつかしー!!
お菓子を買いたい気持ちを抑えて、まずはアクエリを救出することに。
70歳ぐらいの店番をしていたおばあさんに「すいません、ジュースが詰まっちゃって」
というと
「ああ、ごめんねぇ。あの自販機、よくつまるんだわ」
との返答が。
そして外に出て、おばあちゃんがポンコツテレビを叩くみたいに、自販機の出口をバコン!!と叩くと
ボロン、とアクエリが落ちてきた。
(直し方まで昭和..!!)
無事でてきた冷え冷えのアクエリをリュックにしまったところで、戦闘モード開始!
私「よかったです。ついでにお菓子買ってきます。」
おば「どーぞーどーぞ」
(ダチョウ倶楽部ではない)
そして目の前に並ぶ懐かしきお菓子たちを次々にカゴに入れていく。
品数が半端なく多くて、こりゃ本当に穴場だぜ...と胸の高まりが抑えきれなかった。
でも私ももう大学を卒業する歳。
子どもの時みたいに「あと50円しかないからこれとこれしか買えん...」とか思いながら計算することもないんだな...
へへ、買ってやったぜ..
↑
厳選された駄菓子たち
うまい棒、めっちゃ甘い餅、グレープのおいしいチューイングガム、そしてこれは外せない!ヤッターメン...
むかーしむかし小学生の頃かな、
ヤッターメンを買ったときにたまたまあたりがでて、その勝ったぶんで再度買ったヤッターメンでまたアタリがでたときは、さすがにおばちゃんに嫌な顔されたな...
「他の店のあたりは持ってこんといて」
的なこと言われた気がする...
違うんです、まじで引きが強かったんです。そのときは。
(それはそうと、ヤッターメンでゲシュタルト崩壊を起こす読者が出ないことを祈る)
そんでもって今回も
「当ったるかなー!?!?」
とセリフと裏腹に半分どうでもいい顔しながら、
えいや!と蓋を引き剥がすと
「はい、何も書いてない!」
ざんねん。はずれでした。
まあ昔の時ほどあたりに対してドキドキしないけどね。それもちょい寂しいね。
そして久々に食べた駄菓子たちは美味しいんだけど、やっぱり駄菓子はお店でどれ買おうか悩んでる時が1番楽しい!
↑夢のよう
今日も駄菓子屋にいったんだけど、店番が1人増えていた。それは多分おばあさんの娘。(60歳ぐらいか?)
いやそうなるとおばあさんは80ぐらいになるのか。
そんな年齢のお二人がいるところは、めちゃめちゃ蒸し暑い店内。
これがもうアホみたいに暑くて。
クーラーなしでどうやって乗り切ってるんや?と思いお二人の格好を見ると、ステテコに薄いTシャツ。
まあそうやな。うちのパジャマとお揃いやな。
なんていうのはどうでもよくて、おばあさんはこのクソ暑い中、相撲かなんかをぼーっと見てた。
暑い夏をクーラーなしで乗り切るには、テレビで気を紛らわすのも大事なのかも...?
とか世界一どうでもいい考察をしながら330円の戦利品を持って帰る。
今回は王様が入ってるから高い。
王様っていうのは駄菓子屋で100円を超えるお菓子。今回はミニオレオ。
他に買ったやつは大体前回と同じ顔ぶれ。
わたしは探検しないタイプなのか、駄菓子みたいな安いものでも絶対間違いないやつを買ってしまう。
あとくじ引きをした。30円だった。
一人でくじ引きするのはちょっと面白かった。
23歳の女が卒論書くためのパソコンが入ったでかいリュック背負って、ちっこいちっこいくじ引きをひくのだ。
でも昔のようにくじをジャラジャラ手でかき混ぜて念じながら引く、なんてことはもうしなくて、たかが30円だしなんでもいいよね、みたいな顔でピッと引いておばさんにくじを渡した。
しかし
おばさんに「くじ引きは自分で当たりを見るから楽しいんだ」
とごもっともなことを言われ、自分でくじをめくるように促された。
そしていざめくろうとするのだが、不器用なのでなかなかめくれない。そこでそばでじっとみてたおばさんが半分めくってくれた。
ペリッとな...
何番でしょう?ちなみに番号が1〜10だと、100円ぐらいする美味しそうなお菓子がもらえる!
私の番号は......
はい、38番!もれなく1番しょぼいお菓子がもらえまーす!
と思うよりも前に
おばさん「あれぇ!」
おお。私よりでかいリアクションしたらあかんて。
おばさん。
多分大人が目の前でくじ引くのに慣れてないから....
私がへこむ前におばさんがでかいリアクションをすることで、私にへこむ隙を与えないという高等テクニックをしかけてくるとは...
でも私より先にリアクションするなんて。
バラエティ番組ではご法度だぞ。多分。
遅れて私が、くじで1番しょぼいお菓子を引いてしまった恥ずかしさからか
「何番まであるんですか?このくじ引き」
なんて聞いていいのか、どうかグレーゾーンな質問を投げかけてしまった。
でもその時の雰囲気がうやむやすぎて返答はなかった。
そのあと卒論とか進路とかに全部の悩みとストレスを、駄菓子でやけ食いすることで一瞬だけど消し去った。
アホみたいに甘くて身体に悪そうな色の餅を食べてる時、自分、生きてる!って思えますね。
(大嘘)
まあそんなこんなで駄菓子はわたしを救う。
そんで熱帯で生きるおばちゃんの生命力に感服。
おしまい。