六甲全山縦走大会2023に参加してきました。
神戸市主催の大会で、須磨浦公園から宝塚まで56km、18の山を越える修行みたいなイベントである。
以下、初参加される方に向けての情報です。
スペック:20代女性。登山歴6年目。
ハイキングは2ヶ月に1回程度行っている。縦走の練習は1回のみ(須磨浦公園〜有馬温泉)。
縦走の練習あんまりしてないけど、大学は登山サークルでバリバリ山登ってたし、最近ハーフマラソン走ったし、なにより若いから大丈夫やろ!あと練習のときに30km歩いたけど、まあ何とかなりそうやったし、完歩はできるやろ、と楽観的にかまえていた。
しかし、準備は念入りに。夜も歩かないといけないし、10時間以上の登山となる。それなりの準備が必要だ。
モンベルで縦走の地図を買い、懐中電灯を新調し、予備の電池や食べ物など色々店を回って必要なものを集めた。
その結果、荷物がめっちゃくちゃ重くなった。
朝になってこれ持ったまま完歩できるか不安になり、スポドリを一本抜いた。スポドリ2本しかないまま出発w
(途中の自販機で3本追加購入)
4時台の始発にのったら乗客はほぼ全員ザックを持った同士だった。みんなゼッケンをザックにつけて、着いた瞬間スタートできる状態の方がほとんど。
改札で一緒に歩く友人と合流。
5:30:須磨浦公園スタート。
暗い。
2000人が参加しているのでなかなかの人数である。
隊列のように、1列になって黙々と歩く。
参加者はおじさんばっかりで女性はあんまりいなかった。最初のみんなのペースが速くて、しんどかった。山は自分の好きなペースでのんびり歩きたいわたしにとっては、なかなかちんどかった。
6:05 旗振山
白旗振るにはまだ早い。
みんな休憩をまったくとらない。どんどんいってしまう。
6:25 高倉山
ずいぶん明るくなってきた。
7:20 横尾山
ずっと人の背中を追いかけてきたのに、ここで急に1人になってしまったので、全然違う方に行きかけてしまった。そのとき、他の人に「縦走はあっちですよ」と教えてもらった。
ちなみに一緒に行った友人は歩く時はバラバラだったが、山の山頂などで待っててもらい、その都度合流しながらゴールを目指した。
7:45馬の背
大渋滞である。ほんとにずっと、渋滞だった。
この大会はみんなとそぞろ歩きでゴールするものなのか?と思うほど、山の中では進まないことが多かった。
馬の背にカオナシがいた。「がんばれ」とかいたダンボールを持って立っていた。めっちゃなごんだ。
11:10 菊水山
みんなが「菊水の登りが大変」と言っていたが、たしかになかなか大変だったように思う。しんどいことは過ぎ去ったらあんまり覚えてないので、感想が出てこない。
ただ、休憩したかったのは覚えている。一緒に歩いていた人に「すいません、足伸ばしてもいいすか」と頼んで、少し靴を脱いで足をリラックスさせてから鍋蓋山へ向かった。
そうそう、この大会、マジで休憩する時間がないのがつらかった。
それだ。それがしんどかったんだ。
休み休み登れないこと、結構渋滞に巻き込まれるので自分のペースで登れないこと。
これがしんどかったなー。
ご飯食べるのも歩きながらだし、基本止まらない。止まっても休憩5分とか。そうじゃないとチェックポイントの締め切り時間に間に合わないのだ。結構シビアな時間設定だったので、コースタイムの0.8倍とかでいかないと失格になってしまうのだ。
あと渋滞だったので前半がだいぶゆっくりだったのもあり、住宅街やくだりではめっちゃハイペースで行かないと間に合わなかった。とにかく渋滞を抜けたら競歩!みたいな気持ちでガンガン飛ばしてたので、登るペースがバラバラだったのも大変だった原因かも。
やばい。写真がなさすぎる。
急に宝塚の夜景になってしまった。
19:10大平山
しんどすぎて写真を撮る余裕もなかったんだろうなー。
あと思い返すと、退屈だったかもしれない。
みんな喋らないから静かだし、喋る雰囲気でもないし、なんかずっと黙々と歩いてた。景色も見る余裕がなくてあんまり覚えてないけど、この夜景は本当に綺麗だった!!
みんな写真撮ってて嬉しくなった。みんなでなにか一緒のものをみておんなじような気持ちになるの好きだから、ちょっとでもこういう瞬間があると嬉しくなる。
20:30 塩尾寺
「あとどれぐらいですか?」とボランティアのおじさんに尋ねると「あと30分ぐらい」との答えが。歓喜乱舞とはこのことか。
もう終わるジャーン!
21:20
30分では到底つかず、一緒に歩いていた友人はトレッキングポールを松葉杖のようにして歩いていた。
私は膝と足裏が痛かったが、まだ走ろうと思えば走れるぐらいの体力が残っていた。
アミノバイタルを3本のみ、食べ物をずっと食べ続けていたというのもあるかもしれない。
「チョコありませんか...頭くらくらしてきました。」そう言う友人に羊羹とアルフォートを渡し、一緒にゆっくりゴールを目指した。
その人は登りが遅い私に合わせて毎回山頂で待っててくれていた。そういうこともあって、ハーフマラソンのときも彼氏を置いておったマイペースな私だったが、「ゴールは絶対この人と一緒にしよう」と決めていた。
羊羹を食べたその人は「なんか元気出てきました!」と言いながら、歩くスピードも3倍ぐらいになった。すごい、糖分不足だったのか。
21:30 ゴール!
血尿、絶対に血尿が出る。
私は毎回尿検査で引っかかる腎臓大丈夫か人間なのだが、絶対今日は血尿が出る自信があった。内臓が泣いている。過酷なこの大会に、私の全身が泣いている。一方、私は盾がもらえるのが嬉しくて、やってやったぜ!という顔で登山サークルのみんなといっぱい写真を撮った。
神戸市長の名前が載った賞状と盾がもらえた。
2023年の頑張った記念として、この盾がめっちゃ欲しかった。正直、10日前に縦走の練習で30km歩いた時、「もうマジで来週の大会出たくないわ」という状態になっていたが、6000円も参加費を払ったこと、そして完歩したもののみこの盾がもらえると知り、参加を決意した。
もう、帰ろうーーー。
16時間近くほぼ休みなく歩いていたのか。
海から山を越えた宝塚まで。
加藤文太郎がかつて歩いたとされるこの道だが、彼はこれを往復したらしい。
無理やろどう考えても...芥川龍之介はかなりの速読だったことで知られているが、加藤文太郎の歩くペースも尋常じゃなかったんだろうな。
これから参加する方に向けた情報は以下の通り。
実際に食べたものはこちら。
【行動食】
味ごのみ2
アルフォート6
カントリーマアム3
アミノバイタルゼリー2
クリームパン(小)2
おにぎり3つ
カロリーメイト2本
塩分チャージ3
【飲み物】
アクエリアス4
スコール1
結果、合計2550カロリー摂取。
あと、服装は
レインウェア
ユニクロ ウルトラライトダウン
ウィンドブレーカー
半袖
ズボン
タイツ
手袋
めっっっちゃ寒かった。荷物を軽くするためにレインウェアの下を持って行っていなかったが
、前日の夜に念のためと思って投げ入れたタイツが本当に役に立った。こいつのおかげでくだりがそこまで冷えに苦しまずに済んだ。
マジで個人レースだった。ボランティアの方は励ましてくれたが、参加者同士であんまり喋ったりもしなかったので、マジでこれまでの練習量と忍耐力が試されると思った。
結構ダラダラ長くてしんどいけど、達成感はあるし、頑張った証として賞状と盾がもらえるので参加して良かったなと思う。
あんま急いで登りたくないからもう出たくはないけど、神戸市、大会作ってくれてほんまにさんきゅう。
大会から4日経つが、身体の調子としては、
・筋肉痛ほぼなし
・右膝に違和感
・全身がだるくて重い
やっぱり疲労が半端ない!!
私はトレッキングポールなしで挑んだので、案の定、膝にきている。
そして翌日は12時間寝ても眠くて、だるかった。今日で4日経つが、まだ肩がだるいので銭湯に行ってきた。
とにかくなかなかハードで面白い大会なので、なんか達成感欲しいなーという方にはおすすめ!!
PS.後日ウェブ認定証ゲット