夜中はキ○ガイのおっさんの怒鳴り声。
四六時中鳴り響く救急車のサイレン。
外を出ると鼻の穴から耳の穴までありとあらゆる穴に入り込む排気ガス。
も、もう無理ぃ〜〜〜。
都会暮らし、うるさい、くさい、こわい。
早く自然の中で深呼吸したい!
大学時代は登山サークルに入ってていたぐらい、山が好きな私。
そろそろ都会から逃げ出して山に入りたい。
じゃあ登ればいいじゃん!と思うかもしれないが、一緒に登る人がいないのだ。
一応登る人を探す努力はしてきた...つもりだが。
大学院に入ってからこれまでに幾度となく山好きアピールはしてきた。
自己紹介の時には周りが「専門分野で○○の研究に興味がある!」と話す中、自分は登山の話をペラペラとまくしたて、
友人には
「うち大学で山登りしててさー、」
と、草の根レベルで山登りが趣味というアピールもおこない、
彼氏にはどストレートに
「なあ先輩、来月こそ山登りしよ!」
と、誘ってきた。
(ちなみに、答えは「NO」であった。
先輩と私は登山サークルで知り合ったにもかかわらず、私は登るのが遅いのでペースを合わせるのがめんどくさいのか、一緒に登山はしてくれないのだ。ひでぇ。)
そんなわけで、ほんっっとーーに登山仲間がおらず、かといって単独登山はわたしには危険すぎてできず、
もーー、どうしよ!と思っていたところに、、、
一冊の本が現れた。
その名も朝井リョウさん作、「風と共にゆとりぬ」。
これは朝井さんの傑作エッセイである。
この本の中で、彼は高校の時していたバレーボールを、大人になった今もやりたいがために、社会人サークルに入ったという話をしていた。
それを知ってから
「そうか!私も山に登る友達がいないなら、社会人サークルに潜り込めばいいじゃん!」という発想にすぐなったかというとーーー、
ならなかった。
彼氏と付き合ってからというもの、彼氏・私の2人だけのユートピアという超閉鎖的空間にいる私。
そこの居心地が良いので、違うコミュニティに飛び込むという発想になりにくかったのである。
というか、私が男たちと楽しそうにしていると、彼氏が嫉妬するのは目に見えている。しかし、登山サークルといえばそりゃ男もいる。こんなの喧嘩の火種でしかない。
こういう理由から、社会人サークルに入るという発想には至らなかった。
しかし、またもやある出会いが私の行動を変えることになるーーー。
今から2週間ほど前、私の友人で、会社でバリバリ働いている子と花火をしていた。
暗闇の中でチカチカ光る線香花火を見つめながら、彼女がゴリマッチョと寝た話や、休日は男女でキャンプに行ってることなど、いろんな話を聞いた。
そして思った。
(私の人生、なんか地味じゃね.....?)
平日は学校、休日はレポート。たまに会う彼氏。それ以外の人との関わりはあまりない。
もうこれは...「鎖国状態」...!!
黒船、はやくきてーーーー!!!
私の人生、文明開花させてもろてー!
明るくしてー!
しばらくバリキャリ友人と自分を比べ、色々なことを考えていたが、
私も彼氏に遠慮せずに、人生、楽しもう。
シンプルにそう思った。
そこから私の行動は早かった。
今したいことはなんだ?
登山だ。
じゃあ仲間を見つけよう。
でも身近な人はいないーーー、、
どうする?
そうだ、朝井リョウさんもバレーボールがやりたすぎて、社会人サークルに入ったんだった。
〈ここで朝井リョウさんの本と私がつながった〉
すぐさま「社会人 サークル 登山」
で検索し、
目についた団体に「次の登山参加してもいいですか?学生ですが...」とメッセージを送ると、「大丈夫ですよ!」との答えが返ってきた。
そうしてすんなり、1週間後には登山の予定ができた。
嬉しかった。
私の考えを変えてくれた、友人には感謝しかない。いつもこういう風に自分にポジティブな影響を与えてくれる、その子が大好きだ。
感謝の気持ちを伝えるべく、ラインまで送った。
まさにその子と久々に会って色々な話をしたこと、それが私にとっての「黒船」の到来だった。
次回、「私の人生、文明開花!全くの初めましてから始まるいきなりの登山!若い女の生脚と続かぬ会話!蜂の襲撃!さてどうする、私!?」
編です。
気が向けば、書きます。